[アップデート] Amazon CloudWatch インターネットモニターが無料の Internet Weather Map 機能を提供するようになりました
いわさです。
今朝次のようなアップデートアナウンスがありました。
CloudWatch インターネットモニターにて Weather Map が使えるようになったとのこと。
Amazon CloudWatch インターネットモニターは AWS re:Invent 2022 でプレビューリリースされ、その後 GA となった CloudWatch のモニタリング機能のひとつです。
AWS が収集しているデータを利用し、インターネット上から AWS リソースへのアクセスに対するより広い範囲(都市ネットワークごと)で問題が生じていないか観測することが出来ます。
CloudWatch インターネットモニターにおける都市ネットワークというのは、クライアントがアプリケーションリソースにアクセスする場所 (都市など) 、あるいは経由する ASN (通常はインターネットサービスプロバイダー (ISP)) を指しています。
「Weather Map とはなんぞや。今日は雨なのでネットに繋がりにくいですねというのを可視化したやつか?」などと最初思ったのですが、前述の都市ネットワークごとに直近問題が生じている部分があるかどうかを地図上で可視化したコンポーネントのことでした。
マネジメントコンソールで CloudWatch インターネットモニターにアクセスするとダッシュボードに次のようなコンポーネントが追加されているはずです。日本語訳だと「インターネット天気図」と表記されています。
インターネットモニターリソースの作成不要、無料で利用可能
この機能で一番訴求したい点なのですが、なんと無料ですぐに誰でも利用が可能です。
インターネットモニター自体はリソースを作成し、そこから料金が発生するサービスなのですが、このインターネット天気図とやらはインターネットモニターリソースの作成不要ですぐに使い始めることが出来ます。
そのため、AWS Health の延長的な使い方で、何か問題が起きた際の参考情報として活用することが出来そうです。
直近問題が生じている、生じていた都市ネットワークが確認できる
実際の使い方なのですが、マップ上で可用性の問題が発生しているもの、パフォーマンス上の問題が発生しているもの、あるいは解決済みだが過去24時間以内に問題が生じていたものが確認出来ます。
マップを見てみると、現在進行形で世界のどこかで問題が生じているんですよね。おもしろいです。
次はアメリカでパフォーマンス上の問題が発生しているエリアの情報を表示した状態です。
地図は拡大・縮小が可能で、問題が生じているポイントは縮尺に応じてクラスター化されます。
上記はアメリカの西側で 5 つほど問題が生じている都市ネットワークが存在していましたが、拡大あるいは選択すると次のように詳細な位置情報に分解されました。
ちなみにこれらの位置情報は IP アドレスベースの地理位置情報データを使用しています。
インターネットモニターでは MAXMIND が使われていて、外部サービスの精度に依存しています。
日本で確認してみた
日本に拡大して試しに見てみました。
このマップからリージョン位置も確認できます。
青いポイントで東京リージョンと大阪リージョンの位置がポイントされています。このあたりにあるのか?
このマップから 5 時間前にパフォーマンス上の問題が ASN 13335 で 1 時間以上発生しており、現在は解決済みであるということがわかります。
本記事内で固有のサービスやプロバイダのステータスについて言及する必要はないと思いますが、例えば問い合わせを受けた際のトラブルシューティングに役立てることなど出来そうです。
さいごに
本日は Amazon CloudWatch インターネットモニターが無料の Internet Weather Map 機能を提供するようになったので確認してみました。
インターネットモニターをまだ使っていないという方がおそらく大多数なのではと思っていますが、無料ですぐに使い始めることができるので、この機能の存在はぜひ知っておいてもらえると。
この機能をきっかけに都市ネットワークのモニタリングの重要性が広がっていくと今後 CloudWatch インターネットモニターの活用シーンも増えてきそうな気がしており、良いアップデートだなと思いました。